夏の友

宿題

道具

まあ色々去来することがあって色々考えさせられるわけですが(新手の時候の挨拶)。
最近思ったのは、今勉強している知識がどこで使われるか、ということです。
とりあえず今勉強していることは、
・複素幾何(今は層のはなし)
微分幾何(接続やRiemann幾何……進捗悪し)
・位相幾何(ここ数日、基本群と被覆空間)
なのですが、その行き着く先はどこなのかなあとぼんやり思いを巡らせています。
最近、Mirror対称性を展望講義で教えてもらいました。
そこで息をするようにHodge理論やSerre双対性が使われていておったまげたのですが、
問題意識があるのはMirror対称性のヤバさだけではありません。
たとえば複素幾何なら、とりあえずかっこいいからとかいう曖昧な動機で私は始めましたが、
さしあたっての目標がない。
昔からRiemann面のことはやりたい気はしていましたが、
Riemann面”だけ"だったら多様体まで引っぱり出さなくてもいいわけで(1変数関数論でもある程度できる)。
知らない言葉を知りたいというつもりでやってきました。
でも、先の講義では複素幾何が言語として出てきていました。
僕が捉えていた複素幾何を勉強することはおそらく「英語を知りたい」ぐらいのことで、
先生が複素幾何を使っていたのはおそらく「英語を研究の一手段として問題解決する」みたいなもの。
その先にあるMirror対称性に向かってのステップの1つでしかなかったわけです。
考えている次元が違っていたのですね。
当たり前に見えて自覚できなかったことでした。
研究職に就かないことになったので別にそこまで深い理解と意識をもつ必要性はないのかもしれませんが、
漠然と「外国語たくさん喋れるよ俺〜〜〜〜」みたいな浅いものには留まりたくないなあと思いました
(それ以前に「喋れる」ようになるのかというのはまた根深い問題)。
最先端の研究を生活の糧にせずとも、深遠なる課題は自分の中に1つは持っていて損はないような気がしました。
応用先を、あるいは用途をある程度見定めてから勉強するように心がけてみると良いのかも。